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全国特別重点調査
「下水道管路の全国特別重点調査」(優先箇所)の調査結果について
高槻市では、埼玉県八潮市で発生した下水道管路に原因すると思われる大規模な道路陥没事故を受け、国土交通省からの「下水道管路の全国特別重点調査」の実施要請に基づき、該当する管路施設の調査を実施しております。
今回、国土交通省より優先箇所の調査結果が9月17日に公表されたことに合わせ、本市における全国特別重点調査の進みぐあいをお知らせします。
なお、本調査により対策が必要と判断された管路については、必要に応じて応急措置を実施し、修繕等の必要な対策を講じてまいります。
1.全国特別重点調査の調査対象
- 内径2m以上かつ、1994年度以前に設置・改築された管路(設置後30年以上)
- 上記のうち、次のいずれかに該当する管路を【優先箇所】として、優先的に調査。
(1)埼玉県八潮市の道路陥没現場と類似の条件の箇所
(2)構造的に腐食しやすい箇所または過去の調査で腐食が確認され未対策の箇所
(3)緊急輸送道路で下水道原因の陥没履歴がある箇所
(4)沈砂池の堆積土砂が著しくに増加した処理場・ポンプ場につながる管路
※高槻市で【優先箇所】の条件に該当する項目は、(1)のみ。
国土交通省(3月18日報道発表)<外部リンク>「有識者委員会の提言を踏まえ「下水道管路の全国特別重点調査」の実施を要請します」
2.本市の調査対象
- 対象延長:約12.6km(うち、優先箇所:約3.5km※)
※本市の優先箇所は、調査効率化のため延長3.5kmのうち条件(1)に該当しない区間が一部含まれています。
3.調査結果(令和7年8月末時点)
- 優先箇所3.5km(12路線)の管きょ内調査
異常を確認した路線延長:2.488km(4路線)
うち、対策を要する延長:0.008km(8か所)
位置図 (PDF:2.67MB) - 異常の内容
ひび割れ(5mm以下):3か所
漏水:5か所 - 目視調査では腐食は認められず、本市独自で実施した内空断面の測定結果でもコンクリートの欠損は認められませんでした。
国土交通省(9月17日報道発表)<外部リンク>「下水道管路の全国特別重点調査について優先実施箇所の調査結果を公表します」
4.調査方法
- 管きょ内調査(全路線で実施)
管きょ内を調査員やカメラで全延長にわたって確認し、異常の有無や異常の程度※を調査します。
また、本市独自の調査として、硫化水素等によるコンクリート腐食の有無や程度を確認するため、管きょ内空断面の寸法を測定しています。
※全国特別重点調査では、通常の基準では「緊急度2」の施設が「緊急度1」になるなど、通常の基準に比べて厳しく判定されます。
緊急度1:速やかな対策を実施(原則1年以内)
緊急度2:応急措置を実施した上で、5年以内に対策を実施
- 打音調査(優先箇所のうち、管きょ内調査で異常がなかった路線で実施)
管きょ内調査で異常がなかった場合でも、管路のコンクリート強度を測定します。 - 空洞調査(管きょ内調査で異常を発見した路線で実施)
異常があった箇所の地盤に空洞が発生してないことを確認します。
調査フロー(国土交通省 資料より抜粋)
全国特別重点調査では、調査対象となる全ての管きょ内部を目視で調査(管きょ内調査)します。
管きょ内調査で緊急度1または2の場合、地盤の空洞調査を行います。
優先箇所では管きょ内調査で異常がない場合でも、打音調査でコンクリートの強度を測定します。
(参考)高槻市下水道ストックマネジメント計画
高槻市では、膨大な下水道施設を計画的に維持管理、更新を行うため、平成29年度に下水道ストックマネジメント計画を策定しました。
管路施設については、平成30年度から全ての施設(延長1284km)を対象に点検調査を進めており、令和6年度末時点では60%(約800km)の点検調査を完了しています。